——最新研究で分かってきた“寝溜めの真実”
「寝溜め(休日にたっぷり寝る)」って、
一度はやったことがありますよね。
仕事や学校で睡眠不足の日中、
休日に朝までぐっすり寝てチャージする——
そんな“寝溜め”が、本当に健康にいいのかどうかは、
昔から議論が続いてきました。
そして最近、新しい研究結果が話題になっています。
寝溜めで心臓病リスクが下がる可能性も
ある大規模な研究では、
平日に寝不足が続いている人が週末に寝溜め(catch-up sleep)することで、
心血管疾患(心臓病)のリスクが最大20%低くなるという結果が出ています。
この研究では、
- 約90,000人の成人を14年以上追跡
- 平日の睡眠不足と休日の補完睡眠の関係を分析
という壮大なスケールで検証されました。
結果として、休日にしっかり寝て睡眠不足を補っている人は、
慢性の睡眠不足が続いた場合でも心臓病などのリスクが低下する傾向が見られたのです。
でも…「寝溜めだけで解決」はできない
ただし重要なのは、
この寝溜めが**「根本的な解決」ではない**という点です。
- 週末に寝溜めしても、平日の睡眠不足が完全に消えるわけではない
- 生活リズム(体内時計)が乱れると、いわゆる「社会的時差ボケ(Social jetlag)」が起きやすくなる
- 睡眠リズムが不規則だと、翌週の体調や気分に悪影響が出る可能性も指摘されている研究もある
つまり、寝溜めは一時的な疲労やリスクの緩和には有効でも、慢性的な睡眠不足を埋める万能策ではないということ。
寝溜めで起こりやすい「体内時計のズレ」
人間の体には、「体内時計(サーカディアンリズム)」というリズムがあります。
これは睡眠・覚醒・ホルモン・代謝すべてに影響する重要な仕組みです。
平日と休日で寝る時間が大きくズレると、
この体内時計が乱れやすくなります。
その結果、眠りへ入りにくくなったり、朝起きづらくなったり、
「時差ボケのような状態」になることがあるのです。
いわゆる「休日寝だめ → 月曜日にリズムが崩れる」の正体は、
この体内時計のズレだと考えられています。
寝溜めがうまくいかない理由
最新の睡眠科学では、次のような点がわかってきています。
📌 ① 寝溜めで長期的に回復はできない
短期間で回復する部分はありますが、
慢性的な睡眠不足の影響(記憶力・反応速度・代謝)までは元には戻りにくいという報告があります。
📌 ② 大幅に寝すぎると健康への負担も
極端な寝溜め(長時間の週末睡眠)は、
生活リズムの乱れ、気分の落ち込み、体内時計の混乱を招きやすいとされています。
結局どうすればいいの?
寝溜めの新事実を整理すると、
✔ 週末に寝溜めすることで 心臓リスクが低くなる可能性あり
✔ ただし 体内時計の乱れが起きるリスク もある
✔ 慢性的な睡眠不足は寝溜めだけで解消できない
つまり、最も理想的なのは、
「毎日ある程度の睡眠時間を確保すること」
です。
週末だけでまとめて解消するより、
少しずつ毎日返す方が、脳・体・体内時計にとって良い影響があります。
まとめ:寝溜めは“悪”ではないが万能でもない
📌 週末の寝溜めで心疾患リスクが下がる可能性あり
📌 体内時計のズレや不規則な睡眠は別のリスクに
📌 睡眠不足は毎日の積み重ねが大切
寝溜めは、
一時的な調整手段としては有効でも、健康習慣の根本解決ではない
というのが最新の科学的な見方です。
毎日の睡眠を整えることが、結局は最も重要なのです。

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